スキーテクニックアドバイス
文章編
by Akihiko Yamazaki
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INDEX
(あいうえお順)
コブ斜面大回り
- つねに体軸を意識する。抜重してスキーを回すのではなく
体軸の傾きを変えることによってターン弧を切り換える。コブを通過する際は、エッジの角度が変わらないように、脚の曲げ伸ばしをするが、エッジ角が変わらないように股関節、膝のターン内側への締めが大切。
基本操作
-
スキー操作は、足首、膝、股関節、この3つの関節の連動でなければならない。
操作の順序としてはスキーに近いものから意識する。
フリー滑走について
- フリー滑走のとき、スタートをフォールライン方向(直滑降からのスタート)にとることを薦めます。直滑降のときにスキーの平踏みをしっかりと取ってから角付けにはいる。そうすることでエッジングの感覚(両足の)を高めることができます。なおかつ左右交互にスタートすることにより不得意ターンの矯正にもなります。
角付け-重心移動-回旋 の順に行う。
レベルと斜面に応じたスムーズなターン弧。
- 特に検定においては、与えられたバーンの中で滑走(演技、自分の技術を表現)しなければならないということから、どのようなターン弧を描くかということが重要になってくる。
- 緩斜面であまりに深い弧を描こうとすると、スピードが落ちる、逆に急斜面で浅い弧で滑るとスピードが出過ぎてコントロールできない、ということになりかねない。だから常に、自分のレベルとそのときの斜面を頭に入れて、どのようなラインを滑れば人(検定員)の評価を得られるか、ということを考えることが大切である。
レベルと斜面に応じたリズミカルな動き。
- スキーの動きの基本は、抜重と荷重にある。抜重しながらエッジの切り換え、スキーの方向を決めながら荷重。伸身しながら抜重、屈身しながら荷重。この動きがリズミカルな上下運動となり、それがターン弧とマッチしていると、動きに美しさが出てくる。
- その動きも、スピードが増すにつれて小さく素早いものへと変わっていく。それがターン弧にあった動きとなる。
レベルと斜面に応じたスピードとキレ。
- 初級者に必要な技術は、確実にターンができるということであり、スピード、キレはあまり要求されない。1つのターンを確実に仕上げてから、次のターンに入る。あまり早くから次のターンのことを考えすぎると、今行なっているターンがおろそかになってしまう。
- レベルが上がってくるにつれ、スキーヤーはスピードを出したい、急斜面を滑りたいという気持ちになってくるものだ。スピードを上げる、急斜面を滑るために最も重要なことは、足場を確実につくるということになるだろう。エッジングの感覚、足の裏の感覚を高めるようにしないとならないだろう。足の裏の親指側と小指側、その両方でエッジをたてられることが必要。特に初、中級者のうちは、親指側(外足インエッジ)でのエッジ感覚しかもてないようである。低速のうちでは片足だけでも耐えられるが、高速になってくればくるほど両足で踏ん張らないと耐えきれないということを体に覚え込ませなければならないだろう。
切れるターン
- スキーのトップとブーツが同じところを通るラインイメージ。
- 滑走面(足の裏)でつくった雪の壁を崩さないように滑る(軟雪の場合)。
- アイスバーンでは、滑走面で滑らずにエッジで滑る。たわんだエッジが作った弧をずらさずに滑る。(外足インエッジメイン)
左右の対称性。
- スキーというスポーツは左右対象の動きが要求される。しかし、人間は左右対象にはできていない(右利き、左利き、利き足、利き腕等)。そこで得手不得手のターンが生まれてくる。それをいかに克服するかということが、1つの上達のポイントになる。
- ギルランデ、片ストック、ノーストック、片足スキー、片斜面での滑走などが良い練習になるだろう。
- また、自動車を運転する人でオートマチック車に乗っている人ならば、左足ブレーキを練習することがスキーにつながるようである。
高速での滑走の注意
- スキーと体を離さないこと。
- スキーと体が離れる(体が伸びる、起きる)とバランスをとり難くなるとともに、小さな衝撃で失敗しやすくなる。恐怖感に負けることなく、自分の体をスキーに近づけることを忘れずに。
閉脚の是非
- 閉脚−外足荷重で内足は外足に添えているだけ。両足に荷重(両スキーを有効に使うこと)をしようとすればスタンスは自ずと開脚(股関節の幅)になる。
ストックワーク
- 滑降姿勢の状態から、肘と手首で手首を中心にストックを振る。
- ストックを振る方向は胸の向きと平行に振る。
- 突く位置は胸に対して常に変わらない。
・深回りでは、スキーの向きと胸の向きが大きく違うためにブーツ近くに突くようになる。
・浅回りでは、スキーの向きと胸の向きが近くなるためにスキーのトップ近くに突くようになる。
- ついたら手首を返す。その時自分の重心は、前のターンの内側から次のターンの内側へと移動している。
腕の構え
- 肘を張らないようにする。肘を張ると、肩に力が入り下半身の動きが鈍くなる。
- バランスをとるために腕をいろいろな位置に持っていくのは、下半身と上半身の位置関係が悪いためであるから、早く直すべきである。
シュテムの癖が抜けない人へ
- 谷足の膝から切り返す。ターンの切り換えの時に、谷側の膝から動かすようにする。そうするためには自分の重心も谷側に移動することが必要である。
山足の切り替えの練習。山足は小指側から親指側へ荷重を移動しなければならない。
この小指への荷重感覚がパラレルの切り換え時に重要になってくる。
サイドカーブターンとは?
- スキー自体のサイドカーブ・スキーのたわみ・角付けの量で決まる。細かくいえば、斜度、スピード、雪の状態、体重、スキーのフレックス等に関係する。
パラレル
- 谷回りの時にも、エッジプレッシャーを与えられるように、ポジション移動をする。
- 谷回りは難しい、だからそれを早くやろう、早く山回りに移行しようとすると、谷回りはずらしてスキーの向きを変えるだけで終わってしまい、山回りにつながる動き、スキーのキレ、走りが生まれてこない。
- スキーというものは、右ターンと左ターンの連続であり、谷回りというのはターンの開始であることを、体に覚えさせなければいけない。
屈伸系(ベンディング)
- エッジの切り換え時に足首の緊張(脛をタングに押し当てる)をゆるめない。雪面からの抗力を−受ケ止メナガラ−エッジの切り換え(膝の切り返し)を行う。−抗力を受け止めてから切り換えるのでは遅い
ピュアパラレル
- 全くズレのないサイドカーブターン。2本のラインが残るレールターン。特に谷回りをズレなく描く。
両スキーへの荷重バランス、重心移動が重要。
シュテムターン
- 山開き−開きだしがターン(谷回り)の開始
- 谷開き−ターン(山回り)の終わりに開きだし。
山開きシュテムターン
- スピードに応じて開き出すときの重心の移動が異なる。スピードが遅いときは、次のターン外スキーの開き出しとともに重心はターン外側に移動。速くなるにつれ、内側に行くようになる。(スピードにより、ターンしているときの外足と重心の内傾角が変わるため。)
スキーは脚部で操作する。だからリズムも脚部でとる。
- 上半身でリズムをつくろうとしている人が多い。そうすると上半身のあおりを使うことになり、力がスキーに伝わらない。重要なのは、足首、膝、股関節の動きのバランスとリズムである。
トレーニングバリエーション
- サイドステップ(SLフットワーク、ラジオコルト)・テールジャンプウェーデルン−両足での踏み切りと片足での踏み切り。高く飛ぶのではなくスキーの振り幅を考える。いずれも、着地後のスキーのまわしこみ(脚部に捻り)がスピードコントロールと次のジャンプのための準備動作となる。
- 斜滑降しながら谷側へジャンプ−臑の角度に注意。膝から下を振り出すようにして
- 小人ウェーデルンは脚部(股関節、膝)の動きの非常に良い練習になる。ノーストックで、腕を前に出し上体をしっかりブロックしてやるのがよい。
手のひらをスキーにみたてた、イメージづくりも大切。
- 手のひらを滑走面だと思い、自分のスキーの動きをイメージしてみる。左右、内外のエッジ、スキーのたわみと自分自身の荷重程度、スキーの方向と自分の胸の向き、それらを常に関連付けながら自分のすべりをイメージできるようにしたいものです。
シーズン最初の滑り方。
- シーズンの最初に滑るときは、ポジションの確認から始めよう。大抵の場合、初滑りの時はポジションが後ろになりがちです。自分の足の裏の感覚を鋭敏にしよう。
次にはスピード感覚。ゆっくりばかり滑っていると次元の高い滑りができない。早い時期に自分のスピード感覚を高めることが必要です。
1998 Akhiko Yamazaki Copyright
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