50代のスキー 50代からのスキー
テクニック編
テクニックについて
スキー技術もカービングスキーになってからずいぶんと変わったと言われています。
確かに昔なかった技術もありますが、変わっていない技術もあります。
また用具のおかげで楽になった部分もあります。
そのようなところを50代の方々に向けて、私なりに解説してみたいと思います。
(by A.Y.)



50代のカービングスキーテクニック
最終更新日:2009/07/31

初めてのスキー プルークボーゲン

最初の目標はハの字で滑れる(プルークボーゲンができる)ようになることです。

昔のスキーと違い、短いのでスキーの取り回しは楽になりました。
トップが重なることも少なくなったし、左右への荷重が少しでもできればターンができます。

また、スキーの開き方も、トップを狭くした本来のハの字ではなく平行に近い形でも滑ることができます。

ここで気をつけるのは、エッジを立て過ぎないということです。

昔のスキーは、エッジを立てすぎるとまっすぐに進んで、ターンはしませんでした。
しかし、カービングスキーはその名の通りエッジを立てれば、サイドカーブで回ってくれます。
これに勘違いをして、エッジを立てるだけでスキーがターンしていると思うと、その後の上達に支障が出てきます。

自分の意思で、自分が行きたいとこに行けるようにする。このことが大切です。
エッジを立てるだけでは、そのスキーのサイドカーブに沿ったターンしかできません。
自分でスキーをコントロールするには、エッジの立て具合と脚の捻りの調整が不可欠です。




パラレルへ プルークボーゲンである程度、思い通りに滑れるようになったら、次はスキーを平行にして、スピードももう少し出して滑ることが目標です。

横滑り
プルークボーゲンから次第にスタンスを平行にしていく、という方法もありますが、早いうちに平行スタンスで横滑りの練習をすることをお薦めします。
まずスタンスは、腰幅ぐらい。膝を離して、その膝を左右に動かしたときに足裏で左右のスキーのインエッジ、アウトエッジ両方の感覚があることが大切です。

昔の板と違って、カービングスキーはトップとテールの幅が広いので、スキーの前後のエッジが引っかかりやすくなっています。
その為に、昔の板より横滑りが少し難しくなっています。
左右のバランス(体の傾き、荷重)と前後のバランスをうまくとれるようにして下さい。
そして、トップだけをズラすまたテールだけをズラすことができるようになれば、パラレルはすぐです。

この横滑りは、初心者だけでなくかつてスキーの経験があり久しぶりにカービングスキーで滑るという方も何回も練習した方が良いと思います。特に横滑りと角付けで小指側のエッジ感覚をつかむということが、カービングスキーに慣れる(使いこなす)ことの一つの方法だと思います。


ズレとキレ
カービングスキーの利点は、エッジが立ちやすいこととエッジを立てるとサイドカーブでスキーが自然に弧を描いてくれる、ということにあります。
エッジを立てると、そのスキーの性能によってスキーが自然に弧を描いてくれる。この感覚がわかると、スキー操作が非常に楽になり、滑りに余裕もできスキーもっと楽しくなるはずです。

プルークボーゲンである程度自由に滑れるようになったら、プルークスタンスのまま片方のスキーの角付けを強めてみます。


ただし、この角付けでスキーをズラさないで滑ることには筋力が必要です。ここで個人差が出てきます。
脚力があれば雪面からの抵抗にいくらでも耐えられますが、そうでない人はその抵抗に筋力が負けてスキーがズレてしまうでしょう。

山回り
 両スキーを平行にして斜面に立ち、横滑り・斜滑降ができるようになったら、ターン(山回り)の練習をしましょう。

最初は、テールをターン外側に押し出すことでスキーの向きを変えていくことから始めましょう。
できれば両脚同時に、なれないうちは谷足荷重を意識して。
その次に、カービングスキーの特性を活かしてターンをします。
斜滑降、横滑りから角付けを強め、山側に傾くことによって、サイドカーブに乗ったターン弧を描きます。
横滑りからカービング
横滑りからカービング
斜滑降からカービング
斜滑降からカービング


両スキーのエッジの角付けのバランスで、ターン弧を調整できるようになれば、カービングスキーの特性を活かしたターンと言えるでしょう。

回旋と切り換え
 従来のスキーの切り換え(ターンとターンの繋ぎ目)では、抜重してテールを振り出すことが主流でした。(テールジャンプ、山開きシュテムターンなど)
 カービングスキーでは、サイドカーブが深いことにより、エッジを切り換えることがスキーの方向を変えることにもなります。

サイドカーブ つまり、回旋の量が従来よりもほんのわずか(もしくは回旋しなくても)で良いし、抜重動作も小さくて良いのです。
このことが、カービングスキーが楽だと言われる所以です。

トップ支点で回旋
従来の回旋
ブーツ(土踏まず)支点で回旋
カービングスキーの回旋
目標は
「楽なスキー」、
「綺麗なスキー」
楽なスキー・・・体力を極力使わないスキー
綺麗なスキー・・・他人から見られて美しいと思われるスキー

年をとるにつれて、体力(筋力)が落ちるのは致し方ないこと。それがいやなら、日頃の運動不足の解消+トレーニング です。

若い頃と同じ力はないと自覚している方は、それなりの滑りで尚且つ、他人が見て綺麗だ・上手いと言われるような滑りを目指しましょう。

楽に滑るにはどうしたらよいか?
    ひとつ・・・スピードを出さない
      最近のカービングスキーは、ズラさなくても回ります。でもそのままではスピードが出過ぎます。

      それをどうコントロールしたらよいか?・・・・足首と脛
      足首の曲げ伸ばし、捻り、脛の左右への倒しこみ具合によって、スキーをうまくズラす
      そして、緩斜面などスピードが出ないバーンではスキーをズラさないようにして、サイドカーブで滑る。
      要するに、斜面の状況に合わせて、自分に適したスピードで滑る。

    ふたつ・・・両脚を使う
      何のことはない、従来の外足荷重の発展系です。
      外足で体重を支え、内足を意識して使う。(荷重もする、膝も動かす、小指を使う
      常に両脚均等荷重をしようとすると、両脚が常に緊張状態に置かれ、疲労がはやくやってきます。

(2009/07/31 加筆、思案中)


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